~児童虐待を理解する
子どもたちは、家族や地域から温かく見守られ健やかに成長していくことが約束されているはずです。しかし、現実には、親から虐待を受け、心身に大きな傷を背負った子どもたちが沢山います。
児童虐待が起こる背景には、子育て環境の悪化があげられます。核家族化の進行に伴い、若い世代は育成に関するアドバイスや手助けを受けることができずに子育てに悪戦苦闘しています。近隣との付き合いも少なく、育児の悩みや心配事を相談する友人も少ない状況です。また、職場や社会の理解と支援も十分とはいえません。
こうした育児環境の悪化が、虐待の引き金となっているのは問題ありません。育児ノイローゼ、追い詰められた気持ちのはけ口が虐待となって子どもに向かってしまうのです。
虐待そのものは、間違いなく犯罪行為です。時として幼い生命を奪いかねません。どうしたら虐待を未然に防ぎ、早期発見をすることができるか。そのためには、虐待が生まれる背景についてきちんと目を向けることが第一歩です。

~児童虐待の4つのタイプ~
▼身体的虐侍
身体に傷を負わせたり、生命に危険がおよぶような行為。蹴る、殴る、叩く、首を絞める、たばこの火を押し付ける、熱湯をかけるなど。また、乳幼児の場合は激しく身体を揺さぶる、つねる、風呂で溺れさせるなどの行為。

▼心理的虐待
暴力的な言葉を浴びせたり、兄弟姉妹を差別したり、話かけられても無視する、子どもの目の前でドメスティックバイオレンスが行われているなど、子どもの心を傷つけるような行為。

▼ネグレクト(保護の怠慢、養育の放棄)
必要な衣食の世話をせずに放置したり、病気なのに医者にみせない、家に閉じ込めて学校、保育園に行かせない、棄児・置き去り、保護者以外の同居人による児童虐待と同様の行為を保護者が行う行為。

▼性的虐待
性的な行為やいたずら、性的関係を要求する行為。場合によっては、妊娠、中絶、出産などの結果を招く。異性に対し極端な嫌悪感を植え付けるなど、長期にわたって子どもの心に大きな傷を残す。

▼虐待に気づいたら
虐待を受けたと思われる児童を発見したら、すみやかに通告することが義務づけられています。
 法律では、児童虐待を子どもの人権、生命をおびやかすものとして位置づけ、児童虐待の早期発見に努めること、虐待を受けたと思われる児童を発見したらすみやかに町や児童相談所(子ども家庭センター)に通告することが義務づけられています。とりわけ、学校の教職員、児童福祉施設の職員、医師、保健師、民生委員、主任児童委員などの立場の人は、児童虐待の早期発見に努めることが求められています。

児童相談所などの専門機関が判断します
 「本当に虐待かどうかわからない」「告げ口しているようで気がひける」などの理由で、虐待に関する連絡や通告をためらうことがよくあります。しかし、ポイントは、虐待かどうかの判断は町や児童相談所の専門機関が行います。連絡や通告はあくまで虐待を未然に防ぐための行為であり、虐待の悲劇から、子どもや親を守るための行為であるということです。

緊急時について
 子どもが大ケガを負っていたり、栄養失調、脱水症状など、子どもの生命が危ぶまれるような場面に遭遇した際は、ただちに町、児童相談所に通告してください。
そして、その場で可能な限りの応急処置を図り、子どもの安全確保に努めます。
夜間の場合は、すみやかに警察、あるいは、児童相談所に連絡し、子どもの安全を確保します。また、一刻を争うような事態の場合は110番通報します。その際、救急車の手配や医療機関への連絡などを依頼します。

連絡先について
川越児童相談所
TEL 049-223-4152
場所 川越市宮元町33-1

休日夜間児童虐待通報ダイヤル(24時間対応)
TEL 048-779-1154

児童相談所全国共通ダイヤル
TEL 189

子育て支援課(ココット(小川町子育て総合センター)内)
TEL 0493-81-6181

健康福祉課
TEL 0493-74-2323

小川警察署
TEL 0493-74-0110

子ども人権110番
TEL 048-863-6194

西部福祉事務所
TEL 049-283-6780

東松山保健所
TEL 0493-22-0280

~相談窓口~
▼民生委員・児童委員・主任児童委員
 民生委員・児童委員は福祉、教育、保健などの問題について町民のみなさんからの相談をお聞きしたり、関係機関とのパイプ役になったりするボランティアの方々です。
 また、主任児童委員は児童福祉に関することを主に担当し、担当地域を持つ民生委員・児童委員と一体となった活動をしています。
 例えば育児の悩み、子どもの教育問題、ひとり親家庭の不安、妊娠中の心配事など…
 民生委員・児童委員はみなさんの立場に立って問題をどのようにして解決していくか、適切なアドバイスをいたします。
 どうぞお気軽に地域担当の民生委員・児童委員にご相談ください。みなさんのプライバシーは堅く守られます。

~その他相談窓口一覧~
▼埼玉県西部母子・父子福祉センター
場所
坂戸市石井2327-1
電話番号/受付時間等/相談内容
TEL 049-283-7991
月~金曜日
9:00~17:00
生活相談
養育費相談
就業のための資格の取得や、職業の紹介、適正の相談
法律律相談(月1~2回)
(おひとりの相談時間は30分)
要予約

▼川越比企地域振興センター
場所
川越市新宿町1-17-17 ウェスタ川越公共施設棟4F

電話番号/受付時間等/相談内容
TEL 049-244-1296
月~金曜日(祝日、休日を除く)
9:00~16:00
県民相談
家庭に関する困りごと

TEL 049-244-1424
月~金曜日(祝日、休日を除く)
9:00~16:00
交通事故相談
・示談のしかた
・賠償額の算定のしかた

TEL 049-242-1812
9:00~16:00
平日(予約制)
労働問題全般の相談

TEL 049-244-1296
13:00~16:00
(第2~第4火曜日)
法律相談
予約制面接による相談
(30分・無料)

TEL 049-244-1110
13:30~16:30
(第4木曜日)
働く人のメンタルヘルス相談
予約制
(1人1時間30分で、1日2人まで)

▼埼玉県母子寡婦福祉連合会
場所
さいたま市浦和区北浦和5-6-5 埼玉県浦和合同庁舎

電話番号/受付時間等/相談内容
TEL 048-822-1951
9:00~17:00
(平日)
福祉と保健医療の相談

TEL 049-283-7991
9:00~16:00
(平日)
DVに関する相談ひとり親家庭や女性の福祉の相談

パソコン教室・セミナー・法律相談随時実施

▼(福)埼玉県社会福祉協議会権利擁護センター
場所
さいたま市浦和区針ヶ谷4-2-65 彩の国すこやかプラザ内

電話番号/受付時間等/相談内容
TEL 082-822-1204
9:00~16:00
(月~土曜日)
(祝日・年末年始を除く)
生活相談
家族や職場、施設における日常生活全般に関する相談